TOP GUN Maveric

Mavericとは、焼き印の無い子羊。群れから離れた一頭。一匹オオカミ。そういう意味の名前です。

 

中学生の私が初めて見たTop Gunの中のMavericは文句なくかっこよくて、陽キャで妬まれることはあれど、嫌われるタイプではなくまして誰かに排除されるような人間ではないと思っていた。よくそういうキャラって出てきていたし。漫画や小説でも「もしかしたら少しイヤな奴」「実力はある」「不敵」なキャラ。その中でもMavericは主人公としての気質「まっすぐで努力家」でもあるので、ある意味王道主人公キャラとして最後は狙った女性と付き合える成功者だと思っていたんだけれども。

 

あれから35年。子供二人の親になり、改めてMavericを見直してみると、彼は際立っているけれど、偏っていてけして群れられない人なのだと気付きました。

 

それはトム・クルーズにも通じる気質なのかもしれない。こだわる人、情熱の人。

 

不器用でこの世の中を生きづらいものと感じているこどもは結構な割合でいるのだけれど、そうじゃない人たちは「考えない」からこっち側と交わることがない。存在しているのにお互いを認知しあう日は来ない。

 

でも、「考えない人」もMavericをかっこいいって思うんだ。不思議だ。とても不思議だ。過去の自分がそうだったから、余計、考えなくてもMaveric的な生き方ってかっこいいって感じる事実は実感できる。考えない人は自分を顧みることをあまりしない人なのだと思っている。自分を顧みない人がMavericをかっこいいって思う理由は自分とは違うと思ってっているからか、こういう人はフィクションだからと思ってるんだろうか。それはきっと中学生のころの私と同じ視点で、幼い視点なのではないかとか思うけど、それでいいじゃないってこの作品は言ってるから、それでいいんだ。

 

かっこいいってなんだろう?を考えさせてくれる映画でした。Mavericはかっこいいよ。彼自身の人生を生き抜いたMavericは間違いなくかっこいい。

 

ペギー・ベンジャミンが彼の最後の人になるのは、ちょっと教官に気が引けるけれどもそれこそそういうものなのかも。